膝痛・アスリート編
2009.12.04 (Fri)
スポーツの現場で
膝を怪我された方や慢性的に傷めておられる方
非常に多いように思えます
また、損傷具合によれば選手生命を脅かされる事もあります
まず、膝の疾患に関しては
以下を基本的に診察しております
●箇所で診察
・ACL前十字靭帯
・PCL後十字靭帯
・PLS後外側支持機構
・MM内側半月板
・LM外側半月板
・MCL内側々靭帯
・LCL外側々靭帯
・膝蓋靭帯(内側に脂肪のかたまりがあり、炎症を生じ易い)
●疾患名
・ジャンパー膝(膝蓋靭帯に炎症をきたす)
・内側関節包靭帯(関節包と境界のあまり分からない靭帯でよく痛みが出る)
・血症(脂のつぶが見られれば、骨の損傷を疑う)
・ランナー膝(腸脛靭帯に炎症をきたす)
・腓骨神経麻痺(痛みではありませんが、テーピングの圧迫のし過ぎやアイシングのし過ぎなどで発症する)
以上の事が基本になって来ると思われます
中でも半月板損傷と前十字靭帯損傷で手術されたアスリートが多々おられます
まず、半月板損傷ですが
すべてが手術の対象になる訳ではありません
あまりにもLocking(キズ、隙間から骨がLockingしてしまう)がひどければ
手術をされた方が良いと考えています
ところが半月板といえば軟骨ですが
半月板に関してはある程度の血流が認められています
症状がひどくなければ血流を良くする治療(ローリング治療)や
大腿四頭筋を中心とした筋力トレーニングで治療されて行くべきです
手術をされると何らかの違和感を訴えるアスリートが少なくないと思います
やはり、後のパフォーマンスの事を考えると
手術をせずに保存治療で現場復帰されるのが私にはベストのように思えます
また、半月板の手術は部分切除が大半です
全摘ほどではないにしろ将来変性の原因になると私は考えてます
まずはリハビリや理学療法に励まれた方が良いです
そして、前十字靭帯損傷or断裂ですが
これが膝の怪我では一番問題になると思います
前十字靭帯を損傷されると
日常生活でも支障を来たす場合があります
この場合は靭帯再腱術の手術を必要とします
そして手術をされる
ここで問題が発生する場合が多々あります
というのは手術をされると
パフォーマンスが下がる方がおられます
これは、半月板損傷の手術後にも少しはありますが
前十字靭帯再腱術の方が影響が強いように私には思えます
●私の前十字靭帯損傷or断裂に対する考え
ACL(前十字靭帯)損傷についてですが
手術をされるとパフォーマンスが下がる選手が少なくないように思います
確かにACLを手術されると怪我をした時の動揺性はなくなります
ところが大腿二頭筋などに違和感を訴え
術前のパフォーマンスのイメージが戻らないという方も少なくありません
ACL損傷ですが、
私が学生の頃(30年程前)手術をされたことをあまり聞きませんでした
それではその頃はACLを損傷した者はいてなかったか?といえば
そんな事はありません
「以前に膝を怪我したけれど、今でもたまに痛みが出る!」
何十年前に怪我をされて相談される方の足を診ると
膝が前方に引き出され、ACLに動揺性が確認出来る方がいます
この方の場合、何十年前にACLが断裂し
そのまま陳旧例になっていると思われます
昔は現在のようにスポーツ医学も発達しておらず
そのまま炎症が治まり動揺性があるにも関わらずにプレーをされていたと思います
この事から私が思う事ですが
確かに損傷具合によっては手術も必要です
ところが何でもかんでもの手術は私自信の考えですが
必要ないのではないかと思います
まずはリハビリ(筋力トレーニング)に励んで見ては!と思います
リハビリで現場に復帰出来れば、
パフォーマンスが下がる事はありません!
以前、プロ野球でありました
ある選手がホームに滑り込んだ瞬間にACLを断裂され
アメリカに渡りOPeをされリハビリをされました
なぜアメリカに渡ったか?
これはあくまで私の憶測ですが
リハビリに関しては日本よりもアメリカの方がはるかに技術は高いです
この選手の年棒ですが、何億円選手でした
このようにいくらでもお金がかけられれば
私は手術をしてアメリカで高度なリハビリを受ければ良いと思います
ところが一般の方ではこのような事はほとんど無理だと思います
以上の事から、よほどの動揺性があり
信用を持ったDrから手術を勧められれば
手術をした方が良いと思います
しかし、何でもかんでも手術がベストとは私には思えません
まずはリハビリ(筋力トレーニング)、保存治療、これらに励まれ
そして現場復帰する事を考えて見てはどうでしょうか
それでダメだったら手術をする
私にはこれがベストの方法に思えます
●前十字靭帯再腱術の手術をされたアスリートの治療
(これは、手術をされずに保存療法で治癒を計られる方にも施している治療です)
下の写真は手術をされて数年経っている方の膝です
ほとんど曲がりません

まず、腹部を治療します
必ず下腹部に筋肉の硬結(しこり)、痛みがあります
丁寧に治療をします。

私は股関節も重要と考えています

坐骨結節も丁寧に治療をします
坐骨結節は大腿二頭筋の付着部です
前十字靭帯を損傷されると大腿二頭筋に負担がかかります
坐骨結節を傷める場合もあります
この付着部も必須の箇所と私は考えています

背中の治療も念入りにします
前十字靭帯を損傷されると大腿二頭筋に負担がかかり
筋肉が硬くなります
という事は膝が屈曲気味になりやすくなります
背中が硬く猫背のようになると
膝の屈曲を助長します
また膝からも猫背を助長して行きます
膝のためには背中の治療も重要と考えています

ハムストリングスをほぐします
前十字靭帯再腱術をされた方の場合
ハムストリングスどころか膝裏の方まで柱が走っているといった感じです

治療後です
完璧ではありませんが
ここまで曲がるようになると本人にとっては非常に楽です

以上が前十字靭帯再腱術の術後の治療
保存治療で現場復帰を目指されている方の私の治療です
もちろん、これだけではありませんが
上記している事は非常に大事と私は考えています
※当院にはリハビリ施設はありませんが
参考まで書いておきます
●ACL再腱術後・リハビリテーション
※術後2週間の活動性最大制限期
膝関節を固定し、脛骨に前方引き出し力が加わらない訓練を行う
患者の日常生活に目標とする基礎的運動能力の獲得を目標
膝30°屈曲位で外固定(数日間は無理な可動域訓練の必要はない)
荷重歩行に関しては、松葉杖を用いて本人が可能になり次第
二分の一歩行を許可する
筋力訓練
・タオルギャザー
・Leg Rasing
・reversed leg raising
・20°屈曲位での大腿四頭筋およびハムストリングスの同時収縮
・hip abduction
・術後1週より静止スケーティング
一日各10回 10セット
リハビリ後は15~20分程度のアイシング
※術後3~6週間の活動制限期
移植腱と骨孔との結合部の力学的強度が十分ではないため
膝関節の運動を許可するものの
脛骨前方引き出し力のかからない筋力増強訓練を注意を払いつつ行う
可動域は術後6週までに0°~120°を目指す
全荷重歩行を許可する
膝関節の動きを加えつつ前方引き出し荷重が加わらないトレーニングメニューを追加する
・Leg curl
・Leg raising(負荷を徐々に増加)
・reversed leg raising
・hip abduction
・膝70°屈曲位における大腿四頭筋
最大等尺性訓練は膝関節に外力が加わらない部位に用手的に抵抗を加え
第1セットは最大負荷の50%
第2セットは最大負荷の75%
第3セットは最大負荷量
3セットを一日2~3回
・静止スケーティングに関しては
荷重量および荷重時間を漸増させ
術後6週間までに患肢のみで30秒間以上保持することを目的とする
※術後7~16週間の活動回復期
移植腱自体が再構築期にあると考え
漸次、脛骨前方引き出し力の加わる筋力訓練を追加する
・step up訓練(下肢筋全体の筋力増強および平衡感覚機能を目的とする)
・calf raise訓練(下腿三頭筋の筋力増強を目的とする)
・leg extnsion(9週目より30°以上屈曲位での大腿四頭筋訓練を目的とする)
・階段昇降訓練と速歩
・half squat(13週目より行う)
※術後17週9ヵ月の活動性増進期
競技復帰に備えることを主体的に考え
競技に特殊性を加味したメニューを加える
術後17週目からは
スポーツなどの高活動性への復帰を図る
・joggingと水泳(バタ足)を開始する
・スポーツ種目に合わせて筋力が不足している筋群を
マシーンおよびウエートを用いて積極的に訓練する
術後5ヵ月目からは
・running
・backward running
7ヵ月目からは
・jumping rope
・carioka
・hopping runningによる階段昇降
※競技への復帰
術後9ヵ月の時点で
大腿周囲筋の筋力および膝不安定の客観的評価を行う
Dr、監督、コーチ、トレーナーとよく相談され
競技への復帰を決定する
★痛み、体調不良に関してお困りの方
ぜひ、ご相談下さい
(下記アドレスをクリックして、お問い合わせからご連絡下さい)
↓
info@ashiya-rolling.com
ラグビー治療院・ローリング健康センター芦屋院・豊中院
http://www.ashiya-rolling.com
膝を怪我された方や慢性的に傷めておられる方
非常に多いように思えます
また、損傷具合によれば選手生命を脅かされる事もあります
まず、膝の疾患に関しては
以下を基本的に診察しております
●箇所で診察
・ACL前十字靭帯
・PCL後十字靭帯
・PLS後外側支持機構
・MM内側半月板
・LM外側半月板
・MCL内側々靭帯
・LCL外側々靭帯
・膝蓋靭帯(内側に脂肪のかたまりがあり、炎症を生じ易い)
●疾患名
・ジャンパー膝(膝蓋靭帯に炎症をきたす)
・内側関節包靭帯(関節包と境界のあまり分からない靭帯でよく痛みが出る)
・血症(脂のつぶが見られれば、骨の損傷を疑う)
・ランナー膝(腸脛靭帯に炎症をきたす)
・腓骨神経麻痺(痛みではありませんが、テーピングの圧迫のし過ぎやアイシングのし過ぎなどで発症する)
以上の事が基本になって来ると思われます
中でも半月板損傷と前十字靭帯損傷で手術されたアスリートが多々おられます
まず、半月板損傷ですが
すべてが手術の対象になる訳ではありません
あまりにもLocking(キズ、隙間から骨がLockingしてしまう)がひどければ
手術をされた方が良いと考えています
ところが半月板といえば軟骨ですが
半月板に関してはある程度の血流が認められています
症状がひどくなければ血流を良くする治療(ローリング治療)や
大腿四頭筋を中心とした筋力トレーニングで治療されて行くべきです
手術をされると何らかの違和感を訴えるアスリートが少なくないと思います
やはり、後のパフォーマンスの事を考えると
手術をせずに保存治療で現場復帰されるのが私にはベストのように思えます
また、半月板の手術は部分切除が大半です
全摘ほどではないにしろ将来変性の原因になると私は考えてます
まずはリハビリや理学療法に励まれた方が良いです
そして、前十字靭帯損傷or断裂ですが
これが膝の怪我では一番問題になると思います
前十字靭帯を損傷されると
日常生活でも支障を来たす場合があります
この場合は靭帯再腱術の手術を必要とします
そして手術をされる
ここで問題が発生する場合が多々あります
というのは手術をされると
パフォーマンスが下がる方がおられます
これは、半月板損傷の手術後にも少しはありますが
前十字靭帯再腱術の方が影響が強いように私には思えます
●私の前十字靭帯損傷or断裂に対する考え
ACL(前十字靭帯)損傷についてですが
手術をされるとパフォーマンスが下がる選手が少なくないように思います
確かにACLを手術されると怪我をした時の動揺性はなくなります
ところが大腿二頭筋などに違和感を訴え
術前のパフォーマンスのイメージが戻らないという方も少なくありません
ACL損傷ですが、
私が学生の頃(30年程前)手術をされたことをあまり聞きませんでした
それではその頃はACLを損傷した者はいてなかったか?といえば
そんな事はありません
「以前に膝を怪我したけれど、今でもたまに痛みが出る!」
何十年前に怪我をされて相談される方の足を診ると
膝が前方に引き出され、ACLに動揺性が確認出来る方がいます
この方の場合、何十年前にACLが断裂し
そのまま陳旧例になっていると思われます
昔は現在のようにスポーツ医学も発達しておらず
そのまま炎症が治まり動揺性があるにも関わらずにプレーをされていたと思います
この事から私が思う事ですが
確かに損傷具合によっては手術も必要です
ところが何でもかんでもの手術は私自信の考えですが
必要ないのではないかと思います
まずはリハビリ(筋力トレーニング)に励んで見ては!と思います
リハビリで現場に復帰出来れば、
パフォーマンスが下がる事はありません!
以前、プロ野球でありました
ある選手がホームに滑り込んだ瞬間にACLを断裂され
アメリカに渡りOPeをされリハビリをされました
なぜアメリカに渡ったか?
これはあくまで私の憶測ですが
リハビリに関しては日本よりもアメリカの方がはるかに技術は高いです
この選手の年棒ですが、何億円選手でした
このようにいくらでもお金がかけられれば
私は手術をしてアメリカで高度なリハビリを受ければ良いと思います
ところが一般の方ではこのような事はほとんど無理だと思います
以上の事から、よほどの動揺性があり
信用を持ったDrから手術を勧められれば
手術をした方が良いと思います
しかし、何でもかんでも手術がベストとは私には思えません
まずはリハビリ(筋力トレーニング)、保存治療、これらに励まれ
そして現場復帰する事を考えて見てはどうでしょうか
それでダメだったら手術をする
私にはこれがベストの方法に思えます
●前十字靭帯再腱術の手術をされたアスリートの治療
(これは、手術をされずに保存療法で治癒を計られる方にも施している治療です)
下の写真は手術をされて数年経っている方の膝です
ほとんど曲がりません

まず、腹部を治療します
必ず下腹部に筋肉の硬結(しこり)、痛みがあります
丁寧に治療をします。

私は股関節も重要と考えています

坐骨結節も丁寧に治療をします
坐骨結節は大腿二頭筋の付着部です
前十字靭帯を損傷されると大腿二頭筋に負担がかかります
坐骨結節を傷める場合もあります
この付着部も必須の箇所と私は考えています

背中の治療も念入りにします
前十字靭帯を損傷されると大腿二頭筋に負担がかかり
筋肉が硬くなります
という事は膝が屈曲気味になりやすくなります
背中が硬く猫背のようになると
膝の屈曲を助長します
また膝からも猫背を助長して行きます
膝のためには背中の治療も重要と考えています

ハムストリングスをほぐします
前十字靭帯再腱術をされた方の場合
ハムストリングスどころか膝裏の方まで柱が走っているといった感じです

治療後です
完璧ではありませんが
ここまで曲がるようになると本人にとっては非常に楽です

以上が前十字靭帯再腱術の術後の治療
保存治療で現場復帰を目指されている方の私の治療です
もちろん、これだけではありませんが
上記している事は非常に大事と私は考えています
※当院にはリハビリ施設はありませんが
参考まで書いておきます
●ACL再腱術後・リハビリテーション
※術後2週間の活動性最大制限期
膝関節を固定し、脛骨に前方引き出し力が加わらない訓練を行う
患者の日常生活に目標とする基礎的運動能力の獲得を目標
膝30°屈曲位で外固定(数日間は無理な可動域訓練の必要はない)
荷重歩行に関しては、松葉杖を用いて本人が可能になり次第
二分の一歩行を許可する
筋力訓練
・タオルギャザー
・Leg Rasing
・reversed leg raising
・20°屈曲位での大腿四頭筋およびハムストリングスの同時収縮
・hip abduction
・術後1週より静止スケーティング
一日各10回 10セット
リハビリ後は15~20分程度のアイシング
※術後3~6週間の活動制限期
移植腱と骨孔との結合部の力学的強度が十分ではないため
膝関節の運動を許可するものの
脛骨前方引き出し力のかからない筋力増強訓練を注意を払いつつ行う
可動域は術後6週までに0°~120°を目指す
全荷重歩行を許可する
膝関節の動きを加えつつ前方引き出し荷重が加わらないトレーニングメニューを追加する
・Leg curl
・Leg raising(負荷を徐々に増加)
・reversed leg raising
・hip abduction
・膝70°屈曲位における大腿四頭筋
最大等尺性訓練は膝関節に外力が加わらない部位に用手的に抵抗を加え
第1セットは最大負荷の50%
第2セットは最大負荷の75%
第3セットは最大負荷量
3セットを一日2~3回
・静止スケーティングに関しては
荷重量および荷重時間を漸増させ
術後6週間までに患肢のみで30秒間以上保持することを目的とする
※術後7~16週間の活動回復期
移植腱自体が再構築期にあると考え
漸次、脛骨前方引き出し力の加わる筋力訓練を追加する
・step up訓練(下肢筋全体の筋力増強および平衡感覚機能を目的とする)
・calf raise訓練(下腿三頭筋の筋力増強を目的とする)
・leg extnsion(9週目より30°以上屈曲位での大腿四頭筋訓練を目的とする)
・階段昇降訓練と速歩
・half squat(13週目より行う)
※術後17週9ヵ月の活動性増進期
競技復帰に備えることを主体的に考え
競技に特殊性を加味したメニューを加える
術後17週目からは
スポーツなどの高活動性への復帰を図る
・joggingと水泳(バタ足)を開始する
・スポーツ種目に合わせて筋力が不足している筋群を
マシーンおよびウエートを用いて積極的に訓練する
術後5ヵ月目からは
・running
・backward running
7ヵ月目からは
・jumping rope
・carioka
・hopping runningによる階段昇降
※競技への復帰
術後9ヵ月の時点で
大腿周囲筋の筋力および膝不安定の客観的評価を行う
Dr、監督、コーチ、トレーナーとよく相談され
競技への復帰を決定する
★痛み、体調不良に関してお困りの方
ぜひ、ご相談下さい
(下記アドレスをクリックして、お問い合わせからご連絡下さい)
↓
info@ashiya-rolling.com
ラグビー治療院・ローリング健康センター芦屋院・豊中院
http://www.ashiya-rolling.com
スポンサーサイト
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
| HOME |