07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

大腿二頭筋肉離れの患者さんから勉強になった事

2010.09.19 (Sun)

教科書通りの肉離れの方が来られました。
Dc105.jpg
「本人は太ももとふくらはぎにかけて!」と言われていましたが、
受傷部位は大腿二頭筋です。
ふくらはぎは血腫が大腿部から下腿部まで下りているだけです。
典型的な大腿二頭筋の肉離れです。
大腿二頭筋は拮抗筋、大腿四頭筋に対して60の力しかありません。
また、大腿二頭筋は筋トレもしにく箇所です。
レッグカールくらいしか方法がありません。
そのために大腿二頭筋の肉離れ、挫傷は多発する訳です。
この肉離れの治療ですが、
血腫となっている箇所はもちろん治療できません。
周囲の筋肉の血流を良くして自然治癒力を促していきます。
また、拮抗筋の大腿四頭筋も良く治療していきます。
治療をすれば、かなり楽になると思います。
そしてRICE処置をしてあげれば良いと思います。
肉離れについては治療をすれば楽になるし、
時間が経てば血腫も収まり完全に治癒します。
今回のこの方の場合はこれだけでは問題は解決しないようです。

この方は小学校の先生で、ある生徒の個人的な担当をされています。
その生徒が教室から逃げ出したときに
つかまえようと走り出した時に負傷されました。
その個人的に受け持たれている生徒、
アスベルガー症候群なんですね!
聞けば、たまにおられるそうです。
それを聞いて私、
ちょうどアスベルガー症候群の本を持っていたので読んで見ました。
精神科のドクターの本ですが、
現在、原因ははっきりと分からないそうですが、
この本の素晴らしいところはアスベルガー症候群の人を絶対に批判せずに、
普通の常識にはとらわれない少数派の考えであって、
これがその方たちの長所と言うように捉えておられます。

あるアスベルガー症候群の中学生の女の子がいます。
幼稚園の時、自分を本当に可愛がってくれたお婆さんが亡くなったそうです。
お婆さんのお葬式で火葬場までついて行かれました。
その時、この女の子はお父さんに質問されました。
「人間を焼く温度って何度で焼くの?」
周囲の方々はこの女の子がアスベルガー症候群という事を認識されていたために、
お父さんは係りの人に聞きに行かれたそうです。
それをこの女の子は中学生になり、
「自分の事をあんなに可愛がってくれたお婆ちゃんなのに、
私は悲しむのではなく何度で焼くのかを知りたがっていた。
ね、私ってひどいでしょう。」

しかし、この女の子の周囲にいた大人たちは彼女を批判しません。
彼女を受け入れてあげ、彼女を認めてあげています。
そして、精神科のドクターの見解は、
「彼女は少しもひどい子ではありません。
科学者の心を持った子供です。
お婆ちゃんを大切に思っていた事と、
火葬場の機械について詳しく知りたいと思う気持ちは全く別の物です!
火葬場の機械もこの女の子のような科学者の心を持った偉人が発明した事でしょう!
実際の彼女も優しい気持ちを持った女の子です。」

確かに普通の方とは認識の仕方がこの女の子の場合とは違います。
しかしこのドクターはアスベルガー症候群を長所として捉われます。
これを決して治そうとされません。
この長所を認めてあげて、この長所を生かして行こうと考えられます。
本当に素晴らしいドクターだと思います。

私は、これはアスベルガー症候群の方だけに当てはまるものでなないと思います。
私がよく行くスポーツの現場に関しても、
やたらと偉そうに言う大人たちが多いです。
そういう人に限って話を聞いていると、
選手の短所ばかりを指摘します。
人間誰にでも長所、短所はあるはずです。
私が現場で思う事は、短所を指摘してそれを直そうとした言い方、
これは誰にでも出来ると思います。
しかし、長所を見つけ出し、それを伸ばしてあげるやり方、
これは誰にでもできる事ではなく、
本当に選手の気持ちを分かってあげ、
選手に対して愛情がなければできない事だと私は思います。
この精神科のドクターの本を読んでいて、
素晴らしい本であると同時にアスベルガー症候群の方だけに限らずに、
人に対してこのような気持ちで接しなければいけないと考えさせられました。

アスベルガー症候群、自閉症、
患者さんで来られた小学校の先生の話を聞いていると、
実際には大変だと思います。
しかし、この先生もアスベルガー症候群の本を必死で読まれ勉強されています。
そして、この精神科のドクター、
本当に世の中、なんやかんや言われていますが、
このような素晴らしい方々を見ていると、
まだまだ捨てた物ではありません。
私も勉強ですわ!
スポンサーサイト
17:21  |  治療  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

コメント

コメントを投稿する

Url
Comment
Pass  編集・削除するのに必要
Secret  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

トラックバック

この記事のトラックバックURL

→http://kouzushima.blog66.fc2.com/tb.php/551-3adc3c0c

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME |